鏡音レン soundless voice

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鏡音レン soundless voice
昨年の5月にこの曲を真剣に聴いた。
曲の世界は真冬で、鏡音リン、レンのコスチュームが痛々しく
コスプレで曲を再現しているチームには敬意を払いたい。
 
曲が気に入ったのでカラオケを探したらあった。
ところがそれを聴くと、これで歌えるのかと驚くほど、メロディーが無いのである。
それでもナントカ歌えるようになったが、歌詞の組み入れ方に独特のところがあり
難儀した。
 
最近、題名を忘れてしまって、なんだったのかと歌詞の一片で検索すると
新録音Verが出ていることを知った。
早速聴いてみた。
 
新録音は前奏にシンセストリングスがフィーチャーされていて音響に厚みが出ていたが、
削られた音もあるようだ。
新録音のカラオケもあるので、新旧を比べてみた。
 
新盤はストリングスのメロディーが追加というか、旧版にも聞こえるのだが
演奏される部分では音圧の半分を占めるくらいに鳴る。
旧版のそれは小さな音で、プルプルというリップルが付きまとっている。
昔のテープレコーダーのキャプスタンにごみが付いたみたいな音。
新盤はピアノも鮮明になった。
しかし、
旧版にあった、低音のモジュレーションを起こしたかのような恐怖感のある音が無くなっていた。
これを最初、オーディオシステムで聞いたとき、アンプがトラぶったかと思った音だった。
新盤はベースが始終ブンブン鳴っているがボワンボワンの謂わば安物の音^^;
旧版のあの得体の知れない恐ろしいだけのほうが断然よかった。
 
レンの声は相変わらず癖の強い、ボカロ嫌いの攻撃の的の音のままである。
セロファンを口に当てたまま歌っているような、
実は私も最初は嫌だったのだ。
だから、自分で歌えるようになってからは、ほとんどオリジナルを聴かなかったのだ。
 
ボーカロイドの声質の欠点は、高域がすとんとなくなっているからではないか。
基音の倍音、高調波の分布があるところで突然なくなっているからではないのかと推測する。
 
冨田さんは80歳という高齢だから、若者ほどの可聴帯域ではないと思う。
実は、高音が聞こえないことと音楽を感じることは別次元の話なのだが、
冨田さんはボカロの声質を如何捕らえているのだろうか。
イーハトーヴ交響曲」における初音ミクの声を監修したのは漢那拓也氏だが、
冨田さんと漢那さんはどんなディスカッションをして音作りをしたか聞いてみたいものだ。
イーハトーヴの初音ミクはとてもよかったのだ。

鏡音レン soundless voice
原曲