宮沢賢治 ことばの宇宙展
NHKラジオの催し物お知らせで知った。
ここへ行くのは、高畠華宵展以来二度目だ。
賢治の文章(小説作品 精密複製原稿 手紙)、鉱物標本、動物標本などのコラボレーション展示である。
最後のコーナーは「銀河鉄道の夜」で、見覚えのある星空写真だなあと思ったら、
藤井旭さんの写真だった。
藤井さんが星空を写すと、なぜか不思議にしっとりとした柔らかな感じになる。
「永訣の朝」の精密複写原稿が展示されていた。
・・・・・前略・・・・・
みぞれはびちょびちょふってくる
・・・・・・・・・・
みぞれはびちょびちょ沈んでくる
ああ とし子
死ぬといういまごろになって
・・・・・・・・・・
中略
そらからおちた雪のさいごのひとわんを
ふたきれのみかげせきざいに
みぞれはさびしくたまっている
・・・・・・・・・・・・・・・
雪と水とのまっしろな二相系をたもち
・・・・・・・・後略・・・・・・・
*
*
「そらからおちた雪」
この空から落ちたところにひっかかった。
♪瞬く白に溶かして消えゆく
独りぽつりと息を染めて
空に落ちた
独りぽつりと息を染めて
空に落ちた
初音ミクのオリジナル曲
Weißer Schnee
の一節なんです。
空「から」落ちるのではなく、空「に」落ちるというのが印象的なんですね。
「Weißer Schnee」=白い雪
は、
「Schwarzer Regen」=黒い雨
と対になっている曲なんですが、
二曲ともミクさんが低音で歌い始め、後半高音域に達する個性的な曲です。
作曲者は賢治のことはまったく念頭に無いはずですが、
私は甚く心を突かれてしまったのでした。
展示場の入り口付近では「星めぐりの歌」がBGMで流されていて、
奥の方のではベートーベンの「田園交響曲」が流されていました。
「イーハトーヴ交響曲」は欠けらも無かった^^;)。
展示場前には入場の時に頂いた☆シールを貼り付けるパネルがあった。
私も貼り付けたが、何処だったか?
ちなみに、私の入場券番号はNo.000493だった。