うららかな頃に / 中澤裕美

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8月24日に地元民放TV局(南海放送)で「かまぼこ板の絵展覧会」の番組があった。
「欽ちゃんが恋した!13センチのLove Story」
ギャラリーしろかわからオンエア案内はがきが来た。

「うららかな頃に」という白い猫を描いた作品があって、
作者は新聞で「かまぼこ板の絵展覧会」のことを知って応募したのだが、
展覧会開催の案内はがきが届いた時には既に亡くなっていた。
両親は案内はがきで娘の応募を知って、娘の絵を見るために大阪からやって来た。
一万点の作品から一点を探すのは不可能かもしれない。
当時は作品に作者名を添えて展示はしてなかった。
受付番号のみだった。
両親はその番号を知ろうとしなかった。
開館の9時から探し始めて三時間、正午の時報がなる頃に母親は一点の作品に目が留まった。

自分の作品でさえ、探すのは骨が折れるのに
娘の絵があることだけを頼りに探すとは・・・。
 
作者の中澤裕美さんはイラストが好きで
「にんじん」というペンネームでいろいろな作品を残している。
両親は娘の作風を知っていたとは言うけれど。