大阪交響楽団2016~ベートーベンの調べ~ in 四国中央市
今日は、午前中の自治会行事・農水路の掃除を済まして、シャワーを浴びて、NHKのど自慢を見て、チョットばたばたして午後一時半に家を出た。
川内から高速に乗って新居浜で降りて土居町に東進した。
午後2時40分に到着してホール駐車場に入れた。
当日券3000円。全席自由席。7~8分の入りだった。
何処に座ろうか。三瓶文化会館で左前に座ったら案外いい音だったので、今日も同じく、前から3列目の左から2席目に座った。この列は私しか居なくて、リラックスして遠慮の無い鑑賞をした。
すぐ後には男女の二人連れで、音楽に詳しそうな会話をしていた。県外に聴きに行ったりしているような話だ。
私の席から写したステージの様子。
ピアノに隠れてコンバスが見えない。
一曲目:コリオラン序曲
二曲目:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調
ピアニストの指使いがよく見える。ピアニストが座る際に、足首、ふくらはぎが見えて「こ これは!!」と喜んだが、ちゃんと座ると見えなくなった(このぉ、ばか者が!)
ピアニストの林澄子さんの出で立ちは、ブルーのシルクのロングドレスに金色のパンプス(ハイヒール)。長い髪を後でまとめていらっしゃった。
演奏はいいか悪いか分からなかった。
流石はプロミュージシャンであったということはできる。
演奏後、即座に「ブラボー」の歓声が上がった。
休憩時間にピアノが専用台車で片付けられた。
初めてこういう光景を見た。
三曲目:交響曲 第6番「田園」
凄い演奏だった。「凄い」はこの曲に似つかわしくないので「すばらしい」の方がよいけど、なんか表現で弱いと思う。
特に第二楽章が心に染み入ると言うか、自然の情景の中に自分が立っているというか、泣けてきた。
カッコウの鳴き声を弦楽が弱奏で受け取るところなど、音楽の真髄を見た(聴いた)気がした。
それにしても何という音色の美しさだろう。瑞々しいというより滑らかでやさしくつややか。
瑞々しさを感じにくいのは、私の聴覚が高域に感じにくくなっている関係かもしれない。
3,4,5楽章の強奏部分でも破綻無く混濁無く透明に響き渡る!!!
身体が震えて涙が流れてしまった。
終楽章、、沈む夕陽をベートーベンは技巧を凝らして沈む速度を落とすのではなく、地球の回転を止めて、いや、逆転させて高度を上げんばかりに夕陽を愛で続けるのである。
最後の音が空間に消えて拍手が起きるまで時間の掛かったことといったら、、、なかった。
およそ5秒間の静寂を置いて、拍手が起きたのだった。
これは決して、田舎の聴衆(エンディングが分からない。知らない)の所為ではない。
事実、二曲目は即座にブラボーだ。
楽員は一瞬、きょとんとしたようだった。
私は拍手が起こって思わずうなり声を上げてしまった。
昨日の宇和島の演奏会はどうだったのだろうか。
宇和島に行けなかったのでこの演奏会が聴けた。
何が幸いするかわからない。
「田園」がこんなにも名曲だったとは知らなかった。