AR-110 動作テスト
AR-110をメンテナンスするに当り、こんなものを作った。
スピンドルをメンテナンスするのに使う、バキュームホースシステムである^^)。
こうやってスピンドルに差し込んで、中のゴミをオイルごと吸引するのである。
オイルをスリーブ壁に垂らして、ゴミが底に降りるのを待つ間に、ベアリングボールを磨いて、磨耗を観察してみた。
意外に多数の接触痕が見られた。
これが一番大きな接触痕。
当たりがずれて連続している。
どうしたらこんなになるのか?
月面の水切り隕石衝突痕みたいじゃないか!!
10回くらいは、スピンドルを抜き差ししているのではないか。
ハウジングには十分な量のオイルを注入。
スピンドルには、付着ゴミを洗い流す感じでオイルを掛けて、垂れきったところで挿入。
どうしても斜めに当って、いや~~な音がする。
オイル量が適正か、チェックのために二回抜いて確かめる。もうちょっと入れても良い感じだが、完全垂直挿入が難しいので、これでおさめる。
ベルトの当るプラッター側面とモータープーリーを清拭して、ベルトを掛ける。
案外、緩めに掛かっているが、これでいいのだ。
AR-110のモーター制御は、おそらく水晶発振制御だ。
それで正しい周波数になっているか、四国電力周波数を基準にストロボで観察した。
モーター制御回路は正常だ。
33.1/3 と45では、微調整つまみの位置が違う。
まあ、いいだろう。
モーター制御はとてもいい制御が行われている。
ハンチング、オーバーシュートは殆ど無い。
とても気持ちが良い。ストロボだけ見ているとクォーツロックDDみたいだ。
安物のベルトドライブとは違う。
あとは、ドリフトがどのくらいあるかだ。
実は、メンテナンス前に設計者である某氏にオイル他について問い合わせたが、文章が不躾だったためだろう、返事をもらえなかった。
ベルトを掛ける前に、空転させて粘度を見てちょっと粘るかなと思ったが、テスト回転させるとちょうど良いようだ。
嘗て、長島達夫氏は、バルボリンを使っていると言っていたっけ。