この世界の片隅に

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昨年、キネマ旬報の記事で知った。
こうの史代さんの作品「夕凪の街 桜の国」を見たことがある。
封切り当時は公開スクリーンが少なく、愛媛は未開地区だった。
12月30日から、松山の大街道シネマサンシャインで公開された。
愛媛新聞では、今日の巻頭コラムで取り上げていた。
NHKラジオの「すっぴん!」では監督インタビューがあった。

12:50の上映を見た。

冒頭、「悲しくてやりきれない」が流れてきて虚を衝かれた気分になった。
主人公が歌っているように感じて、
「監督!!、 っちょっと、ちがうっす!」
と思いながら、目頭が熱くなりかけた。

戦時下の暮らしが、主人公「すず」に合わせてのんびりと描かれる。

ここの、どれが、いつになったら感動を呼ぶのだろう?と思いながら鑑賞を続けた。

ところが、
上映が始まって20分もたたないうち、異変が起きた。
4席隣に座っていたコート姿のおっさんが、居眠りの寝息を立て始めたのだ!!

勘弁してくれよ。
言いたいけどいえない。

途中、二回ほど目を覚ました。
そして、
エンドロールが始まると同時に席を立ってしまった!
明るくなったらぶんなぐってやろうとおもっていたのに。
少なくとも
「よくお眠りになりましたか?」
と、皮肉の一言をかけるつもりだったのに。

おっさんが席を立つときその方向を見たので、一瞬画面を見なかったわけで、
その一瞬に何か重要な絵があったかもしれないと思って悔やんだ。

ばかやろ~~~、大事な二時間をどうしてくれる!!


「すっぴん!」の監督インタビューで、
戦時下の町並みの夜のネオンの話があった。
それは、真っ暗闇かと思いしが、以外にネオンが明るく灯っているのだ、という話。
そんなシーン、無かったようだが・・・。


映画は最後の10分くらいのところから
ジンワり涙が出た。

憲兵に誰何されるのは、伏線で予想できた。


映画館を出て、千舟町通りをジュンク堂に向かった。
1Fだけをざっと回ってレジ前を通過して店を出ようとしたら、
店員が何かを(ポスター?)を折りたたみながら通りから店に入ってきた。
「あれっ!? 『この世界の片隅に』のポスターじゃないか?」

出口で立ち止まって店員を目で追った。
店員は、折りたたんだそれをさらに小さくたたんで、
レジ内側にある二つのゴミ箱の一つに捨てた!!!

あの、居眠り親父が居なくて、それなりに映画にのぼせていたら、
「あっ、すみません。それ、もらえませんか?」
と言ったに違いなかった。

後ろ髪引かれながら店を出ると、
君の名は。」のポスターが、ガラス窓に貼ってあった。
この世界の片隅に」はどこに貼っていたのだろう。

交差点をわたって高島屋の地下で買い物。
石手川公演駐車場に向かった。