総理のご意向の不思議

加計学園問題は今治が現場なので、愛媛県人として注目している。
獣医師が足りないので、空白地帯の四国は愛媛県今治に誘致したいという試みは、それはそれで正しいと思う。
獣医師は足りていると言う獣医師界と文部省の言い分は納得できない。
既得権益を守りたいといういえない理由は見え見えだ。

さて、
安倍首相の友人が理事長を務める学校法人の学部新設予定地を国家戦略特区に指定することを「総理のご意向」と記す文部科学省の内部文書が明らかになった。
その存在を証言した前文科事務次官前川喜平氏は、どういう立場の人なんだろうか?
獣医師を増やしたいのか、それともこのままでいいと思っているのか。

総理が不正を行っているとばらしたのであるから、増やしたくない、現状でよいと言う立場だと思う。
前川氏はどんな権限を持っているのだろう。
事務次官といえば官僚のトップである。
もし、総理から文部省の方針に反する指示、意向が示されたら、唯々諾々従うのであろうか。
シャットアウト出来ないのか?

総理のご意向であるというメールの巡回を指をくわえてただ見ているだけなんだろうか?
部下が、こんなメールが来てますよ、とか上申しないのか?
文部省の方針に真っ向から立ち向かうものを、直ちに削除せよ!と言えないのか?

今治市は長年、獣医学部の誘致運動をしていた。
既得権益を守る立場から離れてみれば、長年努力している今治市に新設を認めていいのではないかと思わないのか?
公平な立場から見ると、それもやむなしという気持ちが生じてもおかしくない。
それで、総理からのご意向というのであれば、渡りに船のこころもちだったかもしれない。

前川氏は、かなり政府に楯突いたらしい。
天下り問題をきれいに処理できなかったのが痛かった。

あれやこれや、裏目に出たんだろうな。