XB-70 初飛行

1964年9月21日 初飛行
アフターバーナーの轟音を残してXB-70ヴァルキリーは離陸した。
最初の空中テストはランディングギアの引き込みだった。
随伴機のT-38タロンが見守る中で格納シーケンスが始まった。
格納ドアが開き、前輪は後方に折りたたまれる。
メインギアのボギーが90度回転し、横向きとなる。
更に、バレエのトゥーシューズを立てるように動くのだが、
動作しない。格納できないのだ。
正常ならば、格納体勢へのボギー動作は同時に行われる。
格納完了していた前輪を出し、
横向きになっていたボギーを元に戻し帰途に着いた。
格納ドアは着陸時は開いたままになる。
直進安定性確保のためだ。
ただ、ドアを閉じて着陸している映像も有る。

着陸態勢に入ってエンジン一台の停止を示すワーニングランプが点灯した。
離陸から一時間余り、着陸態勢を整えた。
スムーズに降下。
接地7秒後に左ランディングギアから出火。
まだ前輪は空中にある。
更に10秒後にドローグシュートドア展開、射出。
三個のうち一個の開きが遅い。
更に15秒後、ドローグシュート切り離し。
なおも、ボギー後輪からは黒煙が上がっている。
機体は安定を保ったまま、徐々に速度が落ちていく。
消防車、救護車がかけつける。
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ファイヤーフラッシュ緊急着陸の映像を思い出す。
 
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