「千の風になって」異聞1

Do not stand at my grave and weep
で始まる英文詩
その三行目
"I am a thousand winds that blow”
から名づけられた「千の風になって」


Shino 訳
 
Do not stand at my grave and weep

私のお墓の前に佇み泣かないで
 
I am a thousand winds that blow
 

吹き渡るいくつもの風は私


新井満の「千の風になって」と南風椎の「1000の風」を比べる。
新井満は、ブログに乗せる際は許可を得よと言っているので
ここに乗せる歌詞は不許可掲載である。
南風椎は自由に掲載して可。
ただし、タイトルを含め全文を正確にと条件をつけている。


千の風になって」 
作 新井満
 
私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 眠ってなんかいません
千の風
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています
秋には光になって 畑にふりそそぐ
冬はダイヤのように きらめく雪になる
朝は鳥になって あなたを目覚めさせる
夜は星になって あなたを見守る
私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 死んでなんかいません
千の風
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています
千の風
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています

あの大きな空を
吹きわたっています



『1000の風』
訳 南風椎
 
私の墓石の前に立って
涙を流さないでください。

私はそこにはいません。

眠ってなんかいません。

私は1000の風になって
吹きぬけています。

私はダイアモンドのように
雪の上で輝いています。

私は陽の光になって
熟した穀物にふりそそいでいます。

秋には
やさしい雨になります。

朝の静けさのなかで
あなたが目ざめるとき

私はすばやい流れとなって
駆けあがり

鳥たちを
空でくるくる舞わせています。

夜は星になり、

私は、そっと光っています。

どうか、その墓石の前で
泣かないでください。

私はそこにはいません。

私は死んでないのです。
 
Copyleft by Hae Shii 1995-2010


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       『1000の風』                       『千の風になって』                    
      訳 南風椎                       作 新井満                        
 
私の墓石の前に立って                   私のお墓の前で 泣かないでください  
涙を流さないでください。                                       

    私はそこにはいません。                 そこに私はいません 眠ってなんかいません 
 
眠ってなんかいません。                                       

私は1000の風になって                 千の風千の風になって        
   吹きぬけています。                     あの大きな空を吹きわたっています         

私はダイアモンドのように                冬はダイヤのように きらめく雪になる  
雪の上で輝いています。                                      
 
私は陽の光になって                         秋には光になって 畑にふりそそぐ   
熟した穀物にふりそそいでいます。                               

秋には                                                            
やさしい雨になります。                                       

 朝の静けさのなかで                         朝は鳥になって あなたを目覚めさせる
あなたが目ざめるとき                                       

私はすばやい流れとなって                                    
 駆けあがり                                               

鳥たちを                                                
空でくるくる舞わせています。                                   
 
夜は星になり、                             夜は星になって あなたを見守る   

私は、そっと光っています。                                    

どうか、その墓石の前で                     私のお墓の前で 泣かないでください
泣かないでください。                                       

      私はそこにはいません。                   そこに私はいません 死んでなんかいません 

   私は死んでないのです。                   千の風に                  
                                     千の風になって
                                     あの大きな空を
                                         吹きわたっています


つづく