冨田勲・初音ミク / 花巻幻想曲「一度でも何度でも」 その2

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岩手日報」より無断でお借りしました。
初音ミクさんは、リアプロジェクションで投影されました。

演奏会の第一部は、冨田さんの映画音楽メドレー、ジャングル大帝大河ドラマ勝海舟テーマソング」
途中、冨田さんが指揮者の大友さんに呼び上げられてステージでトーク
冨田さんの名調子というか、話がそれるそれる^^;
大友さんは大汗。
20分の休憩を挟んで、いよいよ第二部
休憩中に後ろの客席を見渡すと、ほぼ満席。
会場中央には、西澤潤一氏、佐々木民夫氏もいらっしゃった。

 東北新幹線の車中、3時間は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を読んだ。
初めて読んだ。
ヘンなたとえだが、これは「ドリームズ・カム・トゥルー」である。
最後の部分で、カムパネルラの父と、博士の関係が分からなくなって???
言いたいことは分かる、書きたいことは分かる、時間が無くて纏めや推敲はあえてしないでそのままにしたわけも理解できる。
ガツンと来た読後感をミスのような作文であえてごまかしているようにも見える。
そんなもやもやした気分がイーハトーヴ鑑賞中に沸いてきた。
ヘンな具合である。
時系列を元に戻す。
無伴奏で始まる少年少女の合唱。
その時点で胸がいっぱいになって、息がつまって苦しくなった。
第二楽章のパーカッションも切れ味が朦朧とした頭には突き刺さらない。
第三楽章、登場するミクさんの姿はビオラ奏者に隠れて見えないことは分かっている。
耳はなんとなくメロディーを追っているが、頭の中は「やまびこ」からの流れる車窓風景と銀河鉄道の夜のイメージが綯い交ぜになって「アブラ・カダブラ~~~~~」
「風の叉三郎」もどんな衣装か分からず、
銀河鉄道の夜」は、ミクさんの周囲に輝く星の瞬きが少し見えただけ。
ミクビブラートは若干変化したのかな?
ピアノとチェロのクルーズ感もそこそこ。
ハープの最後のひと刷毛も過剰かな。
 
「雨にも負けず」
スクリーン左の主旋律パートが聞く位置から遠いにもかかわらず右手対旋律より強く聞こえる。
子音の切れも良い。
 
終楽章「種山が原の牧歌」
賢治(ミク)はどこから来てどこへ行ったやら
 
でも、よかったなあ。やっぱり地元はいいもんだ。
合唱はいろいろなバランスは悪かったけど、生、生はいいもんだ。
第一部のジャングル大帝の出だしのコーラスはギョっとする美しさだった。
座席からは左右に分断された少年少女は、カンパネルラとジョバンニの呼び交わしで、これしかないという表現を見せた。
日フィルは若手メンバー主体だったと思う。
初演の時の研ぎ澄まされた緊張感とはちがう、とっつきのよさみたいな抱擁感があった。
賢治の地元で演奏できる幸福感みたいなものがあったのじゃないかな。
アンコールは「リボンの騎士」「青い地球は誰のもの」
ビオラが邪魔してさっぱり見えないミクさん。
ぬるぬる動くミクさんは、伊藤社長の踏ん張りが横溢していたのだろうけど、大阪まで取っておこう。

私の隣に座った人は、今年の公演を全部見る算段らしい。
大阪で会えるかもね^^;
その横に座った女性と三人でグダグダ言っていたら、係員に追い出されてしまった。
 
ホワイエに出ると、カメラを構えた取材クルーにつかまった。
愛媛からやって来たこと、冨田さんとヴォーカロイドのことや、あれこれ話してしまった。
冨田ファン、初音ミクファンの心意気は通じたのだろうか?
ミクさんが見えなかったことはどこかへ飛んじゃった^^;
どんなに編集されたか皆目見当がつかない。
恥ずかしい姿をどこかで曝したのだろう。

ホテルへチェックインしてベットに横たわったが、なかなか寝付かれなかった。