東京迷い旅 本編2 五味さんのタンノイ・オートグラフ

 
イメージ 1テレビを点けたまま眠ったらしい。目が覚めたのは午前3時過ぎ。
テレビを消して、空調で快適なベッドの上でまどろんだ。
このブログの文章や、新聞投稿の原稿やら、昨日の目黒の方向音痴や、その他諸々が頭の中を駆け巡っているうちに窓のカーテンの周辺が明るくなってきた。
夏至から一週間もたたないので4時には空が白んでくるのだ。
窓の外を見ると愛宕山の木々や、ふもとの高層建築が靄でけぶっている。
窓を開けると都会の雑音が入ってくるが、閉めるとぴたりと止まる。二重窓のガラス間隔が5cmもあるし、スイング密閉式だからだ。オーディオルームを建設するときはこれを使おう。
 
目覚ましは7:30にセットしていたが、そのまままどろみながら過ごして、8時に起床。
 
シャワーを浴びたり、ルートをチェックしたりして、チェックアウトは9時を回っていた。
雨傘を部屋に置き忘れて、部屋に引き返す^^;
 
イメージ 2先ず最初はNHKの愛宕山放送博物館
昨夜、トンネルに入りかけて博物館の案内看板を見たのだった。行くしかなかろう。日本初のコールサインを送信した愛宕山なんだ。
エレベーターに乗って20m以上上の2Fに行く。
ところが、博物館らしいものが無い!!
 
残念、改装工事中であった。
 
次の機会にするか。
 
 
 
イメージ 3次は愛宕神社に参拝する。
ホテル横から長い階段を登れば神社だが、放送博物館の隣なので、階段で疲れずに済んだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 4手水舎
 
ここの手水の使い方案内看板
イメージ 5のつもりで写真に撮ったのだが、よく見ると拝礼の仕方だった^^)
も少し正式な拝礼は、この前後に軽いお辞儀「揖(ゆう)・・・約10度の拝礼」を行う。
 
 
 
 
 
 
 
手水の仕方は、地元の三島神社にはこんな案内がある。
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こんなイラスト看板もあるらしい。イメージ 7
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
左手に水を受けて口をすすぐのだが、水盤に溜まった水ですすぐのは、ちょっと気後れする。私はすすがない。
 
イメージ 8そぼ降る雨の中、何人も参拝客がある。
 
写真には撮らなかったが、たくさんの絵馬が奉納されていた。
わたしも拝礼する。
二拍手の音がきれいに響いた。
 
メトロの神谷町駅に向かって山の階段を下りていくとトンネルの傍に出た。昨日の反対側だ。
カメラクルーが居て交通整理をしている。
映画ロケかと訊ねると、TV連ドラの撮影なんだそうな。
日テレのドラマらしい。
 
イメージ 9渋谷で下車。
谷東映で「おかあさんの木」のパンフレットを買うのが目的だ。
改札を出て西に向かって適当に歩く。
岡本太郎の「明日の神話」に出会う。
この壁画の修復は、松山の隣、東温市で行われたのだ。
何人もの人がカメラを向けていた。
 
ここを過ぎて東映を目指すが、よく分らなくなってお店の店員さんに訊こうとして地図を見て気づいた!
東映東宝を間違っていたのだった!!!
反対方向だった!!!
イメージ 10TOHOとTOEI
 
東に反転してガード下を通過。
ビッグカメラ看板の下に「おかあさんの木」看板を見て一安心。
 
映画館フロアに上がると営業10分前だったので、ポスター前で開場を待っていた初老のご婦人に聞いてみた。
「この映画の原作をお読みになったのですか?」
原作は知らないとのことだった。
ロケはどこでしたのですかと聞かれてので「長野らしいですよ」と答えたが、あとでパンフレットをみると茨木がメインだった。
 
 
 
 
 
 
 
TOEIとTOHOを間違ってよかった。
おかげで「明日の記憶」を見ることが出来たのだった。
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「急ブレーキを掛けるかも知れませんのでご注意ください」というアナウンスがあったが、本当に急ブレーキが掛かった!! 
小母ちゃんの買い物カートが車内を走る!!
踏み切り遮断機内に人が入っていたのだった。
人身事故になっていたら、今日の行動計画がご破算になっていたところだった。
 
数分、踏切に停車したままだったが、無事に発車した。
JRだったら、もっと長時間停まっていただろう。
急行だったので、すぐに石神井公園に着いた。
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会場の練馬区石神井公園ふるさと文化館分室では、檀一雄田中小実昌の新収蔵品展が行われていた。残念ながら、お二人ともあまり知らない。
 
コミさんに授与した賞状に選考委員の大江健三郎の署名があった。
 
練馬区ゆかりの文化人の写真が展示してあった。
 
 
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イメージ 15午後一時から受付。
応募当選番号は33番。受付番号は5番になったので、順に試聴室に案内された。
 
横に5人並び、4列になっていて20名が定員だ。
うしろの壁際には関係者席があった。
 
私は最前列中央の席を取った。
オートグラフの軸上正面である。
左二名は空席だった。
右にはご婦人が座った。
 
 
イメージ 17オートグラフは初期型
スピーカー端子盤は無くて、右側ホーン開口部の下の袴からリード線が出ている。
スピーカーコードは直付けである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 18ホーン開口部の縦スリットの木は断面が台形になっていた。
最新型のレプリカや進工舎版もそうなんだろうか?
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以下、パンフレットを示す。
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当日のプログラムはシベリウス
願ってもない内容だ。
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イメージ 23一曲目のヴァイオリンコンチェルトはA面最終溝あたりで不安定になったが、鳴りはじめた当初は
五味さんの音が聴けた感激で目頭が熱くなった。
 
B面になって安定感が増して、安心して聴けた。
 
若干、右音量が大きいと感じたが、針音は均等に出ているので、レコード録音の所為かもしれない。
私の耳が左右均等でない影響もある。
 
「トゥネラのレミンカイネン」では、弦の弱奏が霊妙に響く。
 
イメージ 24「レミンカイネンの帰郷」は私の大好きな曲で、冒頭のティンパニ強打のプリエコーがどれくらい聞こえるか耳をそばだてたが、グローブスはやさしく棒を振っていたのだった。そういえばそうだった。
 
ベルグルンド盤を聴きたかった^^;
 
第二番は時間の関係で一楽章と四楽章を再生した。
一楽章の主題が再現されるあたりからオートグラフは絶好調になってぞくぞくしてしまった。
 
イメージ 25三、四楽章は連続して演奏されるので、針をうまいこと落とされるか心配です、なんて担当者は言っていた。
 
音量を絞って針を落としたのだろう、先ず右だけから音が出て、ボリュームを上げるに従い左右そろって音が出た。
マッキンC22のボリュームギャングエラーを感じたのであった^^)。
 
大満足のレコードコンサートであった。
グローブス盤は所有しているので大いに参考になった。
 
イメージ 26レコード再生は、EMT930STのRIAAイコライザーを通しているそうだ。マッキンC22は、ラインアンプとして動作している。
パンフレットの五味さんの文章は覚えていた。
オープンリールの機械もソースもそろっているので、今後はこちらの音楽も聞かせて欲しいが、エアチェックテープらしいので、著作権云々で難しいかもしれない。
 
エンクロージャーの修復は、どの部分を誰が行ったか細かく記録しているそうだ。
オートグラフは修復されたのが分らない、完璧な状態だった。
イメージ 27
 
分室を出て、寄り道をしないで羽田まで戻った。
離陸二時間前で時間を持て余しぎみだったが、ぎりぎりに設定して寄り道していると、交通機関がトラぶったときには帰宅できなくなってしまう。
 
この前、花巻から帰るときは、一時間ほど遅くすると山手線のトラブルに巻き込まれるところであったし、今回も西武の事故が起きたら危なくなるところであった。
 
羽田を無事離陸。梅雨前線の影響で高度を少し下げて飛行したが、時間とおりに松山着。
無事帰宅したのだった。