初めてのオペラ鑑賞 「魔笛」プラハ国立歌劇場 @ 松山市民会館 その3

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オープニングの舞台
ステージ中ほどから後ろに階段。
五本の柱が非対称に配置されている。
柱は4本の角柱を模様のある紗のようなもので包んでいて、内部照明が入る。
階段と柱は舞台の基本構成で、一貫して変わらない。
 
巨大な人の顔のレリーフ
レリーフは場面により数と種類が入れ替わる。
椰子の木のようなものも場面により吊るされる。
バック中央は稲妻のような亀裂があり、ここが開いて夜の女王が登場した。

魔笛は一幕と二幕で善悪が入れ替わる。
最初は夜の女王は娘のパミーナを神官ザラストロにさらわれた事になっている。
ザラストロっていうのは、日本的に言うと悪者くさい名前だ。
ザラストロは太陽の神殿の神官で、夜昼の対応になってるのだろう。
ザラストロは重厚なバスで、もっとアリアが有ったら良いのにと思った。
 
パパゲーノは首に五音のパンフルートを下げていて、
実際に吹いて、場面場面の効果的なBGMだ。
音をかすれさせて、感情表現を加える。
 

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登場人物にモノスタトスという人物がいる。
ザラストロの配下のモール人で、奴隷頭という。
 
 顔がマジンガーZあしゅら男爵のように(?)顔の左右で色が反転していたような・・・。
 
髪はデーモン閣下の帽子みたいというか、「山賊の娘ローニャ」の登場人物みたいというか。
 
一番扱いのぞんざいな役で、下働きは辛いよ!を体現している。
 
作曲当時の、人種差別の空気をそこにみるというか、かわいそうな役回り。
 
これといった聞かせどころはないが、妙に肩入れひとつもしたくなる存在だった^^;)。
 
そういえば、主役といえば主役のタミーノは、冒頭で失神してしまうわ、フルートを吹くではないわ、活躍したのだろうか??
 
そうそう、不思議な横笛は、その魔力を発揮する時、仕込まれた電池で発光するのだった。多分白熱球でLEDはまだ搭載されてなかった。
 

話の所々に夜の女王の三人の侍女が現れて、
主役にちょっかいを出したり、
お話しの状況をタミーノ、パミーナ、パパゲーナに話したり、
観客にとってのお助けウーマンになってた。
皆さん、豊満な胸の持ち主で、
フェイクかどうか双眼鏡の威力を借りて裸にしたかったが、
無理でした。
 
本物かも^^;
 

パパゲーノは鈴を振って、魔鈴の威力を発揮。
グロッケンシュピールがどうのこうの云々」
と歌っている。
グロッケンシュピールは日本人には物々しく聞えるが、鉄琴のことである。
鋭い音も出そうなもんだが、
劇中では、やさしくまろやかな音であった。
オケピットには、チェレスタが置いてあったから、この音かもしれない。
 

ザラストロの神殿でのシーン。
もともエジプトらしい演出があった。
背景の人物が銀色の全身タイツに身を包み、
頭はエジプトの動物の神々の被り物。
エジプト壁画に見られる、両肩は正面に向けて頭と下半身は横向きのポーズ。
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アリア「ああ、私にはわかる、消え失せてしまったことが」 Arie - Ach, ich fühl's, es ist verschwunden
 
夜の女王のアリアの数曲後に歌われるパミーナのアリア。
 
魔笛」で一番気に入ったというか、
心に沁み入るアリアだった。
この歌を知ったことが、今回の観劇の成果だった。

パパゲーナは日本人だった。
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