幻のトラッキングエラー・ゼロ
通常の旋回アームは、トレース中に一点、もしくは二点でしかトラッキングエラーがゼロになりません。
さて、丸針でトレースしている時、音溝には二点(赤丸)で接触します。
音が記録されている蛇行溝の場合は、変曲点以外では接触点が左右で異なり、位相が左右で合わなくなります。
丸針ですから、左右の合わない加減には、トラッキングエラーは関与しません。
丸針再生なら、トラッキングエラーが音に関わる程度は、無いに等しいと言えます。
ラインコンタクト針ですと、トラッキングエラーに応じて
左右の接触位置が移動しますから、
それなりに左右位相差が生じます。
ずいぶん昔に、どれくらいの位相差(時間差)が生じるか計算したことがある。
首をちょっと回したほどの違いは無かった記憶がある。
怪しいけど^^;)。
丸針再生なら、
トラッキングエラーが有ろうが無かろうが、
オフセット角度が有ろうが無かろうが、
音溝と針の接触点に違いは生じない。
だから、
一所懸命にトラッキングエラー・ゼロを目指しても、
得るものはほとんど無いだろう。
逆に、
様々な問題を抱えてしまうのではないか。