N響 松山定期公演 21
座席は24列の27番
背中が壁なので、どうなることかと思った。
コントラバスが8丁ある!
暫くすると、大太鼓の重低音が聞こえてきた。
ステージに目をやると、奏者が皮の張りを確かめ、調整している。
東京フォーラムのホールAでおそらくPAを通した重低音の大太鼓の音を聞いたことがあるが、
あれほどの異様な音ではなく、それなりの低音が響いてくる!
これはひょっとして、この席はいい席ではなかろうか。
それは、最初の曲が始まって、すぐに分かった。
コントラバスのアルコもピチカートも良く響いてくるのである。
ラフマニノフは、8丁のうち6丁に奏者がついた。
ピアニストのトルプチェスキは、客席のほうを向いたりオーケストラの方をむいたり、
余裕が有るというか、没頭タイプのピアニストではないと思った。
しばしば、オーケストラの音響にピアノが埋もれた。
アンコールは、「さくら さくら」。
歌詞を口ずさみながらの演奏^^)。
ちょっと、ジャズっぽい変奏。
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20分の休憩。
左となりの少年と祖父(?)のペアは、座席に戻らなかった。
私にとっては、好都合だった。
シベリウスの二番はお気に入りだ。
今日のN響は、良かった。
第二楽章、感傷的な弦のメロディーに哀愁のトランペットが乗るところなど涙が出た。
第三楽章からフィナーレへ、オーケストラの音響を堪能した。
アンコールは、悲しきワルツだった。
すこし、メロディーを口ずさんだ。
今まで一番いい演奏会鑑賞ではなかったかと思う。
好きなシベリウスを、良い音でよい演奏で聴けた。
二階席が頭上を被った壁際での鑑賞。
他の席では、どんな感じだったのだろう。
昨年だったかの、魔笛はもっと前だったが、いい音だった。
松山市民会館は、やっぱり良いホールかもしれない。