開票率0未満と投票率1/2以下

冬季五輪開催で忘れていた東京都知事選挙の投票があった。
投票終了時刻午後八時になった瞬間、NHKTVは舛添氏の当選確実を開封特番告げた。
伝えたのではない、「告げた」のである。
番組をぶち壊すテロップはいうまでも無いが、この開票率0というより、開票未着手時点での我が物顔の当選確実報道には、毎回違和感を生じる。
投票所出口調査による集計の結果であろうが、統計学の学術的勝利を謳うことはあても、選挙制度、選挙機構を愚弄する行為ではないのか。
さあこれから投票箱を開いて集計しようとする現場に、このテレビニュースを流してみるがいい。
 
「当選のご感想を」と向けられたマイクに「ちょっと待って欲しい」という候補者は居ない。
大阪市長の橋下氏なら言うかもしれないが。
 
ところで投票率は46.14%になった。
有権者の半数以上が投票しなかった。
おかげで投票者の所謂「一票の価値」が二倍になったといえる。
昨年、一票の価値違憲裁判が猛威を振るったそのひとつの成果だとひねくれものの私は嘯くのだが、裁判に訴えた弁護士はこのざまをどう見るのか聞いてみたい。
代わりに聞いてくれるマスコミがあれば褒めてあげたい。