映画「沈黙 サイレンス」

「沈黙 サイレンス」を見た。
何度も地元紙の記事になっている。
江戸初期に日本に来たキリスト教宣教師の物語。
原作は、遠藤周作
日本人キャストでは、窪塚洋介(37)塚本晋也(57)イッセー尾形(64)が目立つ。
日本人が英語のセリフを話す、近頃の構成。

師と仰ぐ宣教師が棄教したらしい。それを二人の若い宣教師が追う。
囚われて棄教を迫られる。



何の感動もなかった。

残虐なシーンはいろいろある

斬首
過酷な海中での十字架張り付けの刑

ぼろぼろの農民の衣装
武士(役人)以外の汚れた肌
雨でぬかるむ大地
逆さ吊

ゆるゆるのお縄(連行シーン)
海中での磔刑は、張り付け縄がゆるゆる
危険なときに、すぐに外して逃げることが出来るからだろうな

凄くアンバランスな演出


役人の井上様(イッセー尾形)が、英語で捕らえた宣教師を教唆するシーンがよかった。
災いをもたらす宣教師に「いい気になるなよ」とは言ったりしない。

踏み絵のシーンが何度もある。
誰が最初に、
踏み絵はキリストを冒涜する行為だから、キリスト者は踏み絵をしてはならない、
と言ったのだろう。
誰が植えつけたのだろう。
おかげで、キリシタンの判別に使われてしまった。

イスラム原理主義者が、偶像を認めず、破壊して回るに一理有と、思わずつぶやきたくなる。



題名の「沈黙」は、どんな過酷な状況でも神は何も言わない話さないことだろうか?
主人公は一瞬、神の映像を見るが、声は聞かない。

映画の最後に、エンドロールの後だったかな、
キリスト者よ、がんばれ!」
みたいな言葉が映される。

遠藤周作の言葉なのか、監督の言葉なのか、わからない。



日本は、キリスト教を書き換えて日本のものにしてしまった。
クリスマスである。

去年は、姪のキリスト教式結婚式に魅了されたわが身にしたら、
これくらいがいい塩梅ではないかと思うぞ。

世界各地で紛争の種をばら撒き続けるキリスト教
地球を滅亡のふちに追い詰めつつあるキリスト教

神はだまってそれを見つめるのみ。


シネマサンシャイン重信で見た。
この世界の片隅に」をもう一度ちゃんとしたスクリーンで見たいので、
上映している大洲に行くかどうか迷ったが、
重信で「沈黙」を先に見ることにした。
すると、予告編に「この世界の片隅に」が掛かったのだ!
そうなのか、近々ここでも上映するのか。
大洲に行かなくてもよい。
大洲に先に行かなくてよかった。