サイドフォース & トラッキングエラー

イメージ 1
フォノカートリッジがトーンアームにオフセットアングルをつけて取り付けられている場合。
レコード演奏時には、必ずトーンアームに回転モーメントが生じます。
回転モーメントはトーンアームを時計回りに回転させようとします。
その結果、
フォノカートリッジのカンチレバーは本来の位置から外れて、
レコード外周側に変位します。
カートリッジ本体は、トラッキングエラーゼロの状態であっても、
カンチレバーはトラッキングエラー状態になります。

いろいろなリンク機構を設けて、トラッキングエラー・ゼロを標榜するトーンアームが有ります。
ガラードZERO100
クラウディオ

これらのアームは、如何にトラッキングエラー・ゼロを標榜しても、
回転モーメントを打ち消す機構無しでは、
カンチレバーのトラッキングエラー・ゼロが達成できません。

ターレスの一号機は、サブアームのウェイトを工夫すれば打ち消し機構と成り得ますが、
完全な動作とはならないでしょう。

クラウディオは動作中にオフセットアングルが反転しますから、
回転モーメントも反転し、
カンチレバーのトラッキングエラーも反転します。
その打消し機構は、簡単な仕組みで構築、追加できますが、
正確な打消しとはならないでしょう。