カートリッジのカンチレバー変位

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この写真は、先ほどのハイファイ堂メールマガジンに掲載されていたDL103です。

インサイドフォースキャンセラーを掛けずに長年使われた結果の極端な例とのことです。
世間では、アームが内側に引っ張られ続けた結果と言い習わしますが、ホントウなの? そういう言い方でいいの? といつも思います。

レコードとカートリッジの接点は、小さな針先です。
ここに、どのような力を加えたら、こうなるのか?

私は、針先をつまんで捻れば、こうならないでもないと思います。
捻ると、アームに付けられたカートリッジは矢印方向に動きますわねえ。
アームの逃げる方向は、この方向しか無いですからねえ。

でも、レコードに針先を捻る力なんて、ま~~ったくありません!!
ましてや、針を(この写真では)右に引っ張る力なんぞ、存在しません。


針先に、何らかの力を作用させて、カートリッジを矢印の方向に動かす。
世間は、これを内側に引っ張ると言うのです。
写真を見る限り、針は右に変位しているけど、何らかの引っ張る力が発生するんですって!!



長年使って、カンチレバーが右に変位したカートリッジですが、
何故か、
その変位をもたらす力より、相当大きい力でカンチレバーはレコードに押さえつけられて演奏します。

何故か、それをレコードが引っ張るとは言いません。
不不思議です。

それはともかく、
その強大な力が掛かり続けたにも関わらず、
カンチレバーが沈み込んで使えなくなったようには見えないし、
そういう使い込まれて疲労したカートリッジであるとは、
認識されて無いようですね。