ティエンオーディオ TT5

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左は、レコードの音溝の違いに合わせてモータートルクを三段階に変化できると言う、ティエンオーディオのTT5プレーヤーシステム。

レコード製造時のマスターカッティングの違いにあわせて、モータートルクを変えたほうが良いとするティエンオーディオの主張には、腑に落ちない点が多く、色々調べた。

カッティングの違いというのは、溝の深さのことを言っている。



輸入元の説明

レコード再生という着眼点において、ターンテーブル設計者はモーターの回転力=トルクについてあまり注意深く研究していませんでした。モーターのノイズを少なくするためにはトルクを小さくする必要があり、そのモーターのトルクを操作するというのは極めて難しい行為です。しかしながら、モーターのトルクに対して重量が適正でないプラッターを使うと、カートリッジの微細なトラッキングに影響を及ぼす大きな慣性力が発生します。Tien AudioのベースモデルであるTT3はプラッターの重量と3モーターのトルクを高い水準でマッチングさせ、慣性力の発生を限りなく抑えたターンテーブルでした。
更にこの考え方を発展させると、レコードの音溝とカートリッジのスタイラスの摩擦力によっても適正なトルクが変わってきます。音溝を刻むカッターヘッドはアクティブ動作をするため、刻む音溝による影響はありませんが、再生するためのカートリッジはモーターのトルクと音溝によるパッシブ動作です。音溝の形状とトルクによって、カートリッジの動作は大きな影響を受けてしまうのです。
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上図を見ると、レコードのマスターによって音溝が異なるのが分かります。一般に音溝は三角形だと言われていますが、そうなのはDMM(ダイレクト・メタル・マスタリング)によるものだけで、ワックス盤、ラッカー盤によって製作されるレコードの音溝は、長方形に近いのです。溝の形状、幅や深さによって、カートリッジのスタイラスとの摩擦は変化するため、それぞれに合ったモーターのトルクが必要になってきます。
カートリッジが音溝から拾い上げる情報は、連続する振動によるものです。このとき、モーターのトルクが音溝に対して大きすぎると、ダンピングが生じ、スタイラスの動作を制御できなくなり、カートリッジの振動が大きくなり、結果的に音溝の情報が正しく伝達できなくなります。また、トルクが小さすぎると、前述のように慣性力が発生し、同様にカートリッジが正しい動作をできなってしまうのです。 トーンアームとカートリッジを滑らかに動作させるように、ターンテーブルは回転しなければなりません。それらが適正に動作しているときは、当然ながら拾い上げる情報量というのは増加するのです。


前段の、「慣性力」が発生するというのが、わからない。
慣性力の発生を抑えるというのも、さっぱりわからない。

それはさて置き、後半

先ず、レコードの溝は、90度になってないことに驚く。
(輸入元は、カートリッジの開発製造メーカーである)
溝の上の縦線は、斜面(音が刻まれる範囲)を現しているようだ。
ワックス盤、ラッカー盤は長方形に近いというのは、言い過ぎではないか。

溝の幅や深さが違うと、摩擦力が違ってくると言うが、全くの誤りである。
幅や深さが違っても、摩擦力は同じである。

後半の記述は、全く理解できない。
めちゃくちゃ。

ダンピングって何!?
ジャンピングの間違い??

それでは、メーカーは如何いっているか。

Introducing The Tri-Torque Stablizer by Tien Audio

TienオーディオによってTri-トルクStablizerを導入する

The world’s first three-stage torque adjustable turntable

世界初の3段階トルク調整可能なターンテーブル

Digging more information from the vinyl tracks has always been the most important goal of our company. Last year we launched the TT3 turntable which caused a tremendous change response from the industry. This year we launched the Tri-Torque Stabilizer (TT3 can be directly upgraded)!

ビニールトラックからのより多くの情報を掘ることは、いつも私達の会社の中で最も重要なゴールであった。昨年、私達は、産業からすさまじい変化反応を起こしたTT3ターンテーブルを発進させた。今年、私達はTri-トルクスタビライザーを発進させた(TT3は直接アップグレードできる)!

The use of torque in the recording replay technology have not been carefully studied by the turntable designers, because there is a certain degree of difficulty to adjust small motor torque; and overweight platters that use
low torque motor, creates large inertia which cannot reflect the subtle changes in the track reading. Our TT3
turntable is a low inertia turntable, coupled with the design of three motors in order to control torque, and thus achieve the corresponding master of different engraving.

記録リプレイテクノロジーのトルクの使用はターンテーブルデザイナーにより慎重に勉強されなかった。なぜなら、小さいモータートルクを調整するために、一定の程度の困難があるからである;そして、低いトルクモーターを使う重量超過のプラッタは、トラック読書において微妙な変化を反映するはずがない大きい慣性を作成する。私達のTT3ターンテーブルは、トルクをコントロールし、それから、違う彫版の対応したマスタを達成するために3台のモーターのデザインと結び付けられた低い慣性ターンテーブルである。

Three-stage torque design principles
 
3段階トルクデザイン原則

There are simply three types of Master production of a record, the wax master, the lacquered master, and master of the metal plate with a metal version (commonly known as DMM).

金属バージョンを持つ金属プレートのレコード、ワックスマスタ、ラッカーを塗られたマスタ、およびマスタの3タイプのマスタ生産が単にある(一般的に、DMMとして知られている)。

The three notches into to DMM the shallowest, lacquer second, and wax master the deepest.

3つのノッチ 中 最も浅いDMM 、ラッカー2番目、およびワックスがマスターする 最も深い。

Because the depth of the groove marks directly affect the contact between the friction of the stylus and record. Due to the different depth of the groove marks, therefore they required different kinds of torque that
corresponds to each type.

溝の深さが直接的な影響をマークするので 鉄筆の摩擦とレコードの間の接触 。従って、溝マークの違う深さのため、それらは、個々のタイプと一致している種々の種類のトルクを必要とした。

During the development of the TT3 turntable, we conducted torque setting tests for audio enthusiasts in Taiwan. We asked our guests to listen to different torques using different musical instruments on the Internet. The
answers were disagreeable and were not focused on certain Torque is to get more preferences.

TT3ターンテーブルの開発の間に、私達は台湾のオーディオ愛好家のためのトルクセットテストを実施した。私達は、私達の客に、インターネットの種々の楽器を使って種々のトルクを聞くように頼んだ。答えは不愉快で、その焦点が一定のトルクに合わせられなかった より多くの好みを得ることになっている 。

Take a few examples
*Decca’s engraving is more suitable for high torque settings
*The late DGG in Germany (1970) is more suitable for low torque
*DMM Slim Edition is suitable for medium or low torque

少しの例を取りなさい
* デッカの彫り込みは高いトルク設定により適当である
* ドイツ(1970)の前のDGGは低いトルクにより適当である
*DMMスリム版は中間または低いトルクに適当である


輸入元の日本語の解説は、
製造元との会話が上手く成立しなかった結果ではないか。
適当な翻訳、語彙の選び方、従来の考え方の悪影響他、
文章力の欠如。

都合の良い語彙の羅列。

メーカーは、音溝の深さと摩擦力の理解が怪しいというか、
間違っている。

最後の、ユーザーによる検証なんて、好みで如何にでもなるので、
信用できない。
いや、
信用云々ではなく、別問題。

オカルトオーディオに浸かっていると言わざるを得ない。