神奈川へ 「カルッツかわさき」で奥井紫麻さんを聴く

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昨年の今頃、年度間違いであわてた川崎市カルッツかわさき」で開催されるクラシックコンサートを聴きに出かけた。

松山空港発9:40のJAL便に乗る。
座席はA30で、主翼のメカニズムが良く見える席である。
エンジン音がうるさいけど仕様がない。イメージ 2





一年ほど前から、松山空港発の東京便は、飛行コースが変わった。
以前は石鎚山上空を越えて行くのだったが、今は伊予市上空を旋回するコースになった。
我が家の真上を大洲方向に飛んで中山上空で高知方向に左旋回するコースと、今日のように一旦瀬戸内海に飛び立ち、伊予市を左手に見ながら中山方向に飛ぶルートである。

我が家を左に見ながら機体は上昇を続ける。


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富士山は、つぎはぎ模様の雪景色だった。
西半分には余り降雪が無く、東半分はすそまで雪が被っていた。
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無事着陸。滑走路を(誘導路)をはみ出すことなくボーディングブリッジのところへ駐機。

11時なので、昼食を空港で摂る。
ビールとシーフードカレーで¥1,390
なんか足りないので、ドトールでMドックセット¥510
年金生活者の食費二日分を一食で消費してしまった。

羽田に降りると大抵の行く先は都内だけど、今日は横浜方面に行くので、京急電鉄で川崎に行くことにした。
電車は羽田を出ると京急蒲田駅に東京向きに入っていく。そして横浜方面にバックというか、進行方向を逆にして進んでいく。
最初に地図を見たときは、京急蒲田駅で乗り換えるのかと思ったが、羽田を出るときのアナウンスが横浜方面行きということだったので、半信半疑だったのだ。

都会の電車は快速なので速い早い。川崎に早く着きすぎたので、時間つぶしにホテルのある大森海岸駅を通り越して品川まで戻ってみたのだった。
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京急川崎駅を出ると、大勢の人が私と同じ方向に歩いていく。
へ~~、さすがは都会だなあ、クラシックファンが多いや、と感心しながら歩いていく。

入場してみると、カルッツかわさきのホールは、意外にもクロークが無かった。本来、この公演はミューザ川崎というクラシック専用ホールで行う予定だったらしいが、あいにく改装工事中でこちらになったらしいことは分かっていた。
それにしても川崎市さん、手抜きじゃないかなあ・・・。
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演奏曲は、オールチャイコフスキーのピアノ協奏曲。
三曲とも、自慢じゃないが家にはソフトが無い。
前にも書いたけど、チャイコフスキーはどうも性にあわないのだ。
では、何故にチャイコフスキーを聴きに行くのかと言うと、奥井紫麻さんがピアノを弾くからである。

演奏曲順は、三番、二番、一番の順。三曲聴いて、その訳が分かった。

一曲目、赤いドレスの福原さんの時は、ピアノもオーケストラもホールも鳴ってないなあと思った。

第三番は一楽章形式と言うことを始めて知った。
チャイコフスキーは二楽章三楽章を作曲はしたものの、気に入らなかったらしい。

二曲目の第二番は、おもろい曲だった。
ミロスラフは、チョッと変わったファッションで現れた。
正統派クラシックピアニストではなく、現代音楽演奏家風のファッション。
演奏体勢も、独特のあえて言えばゆがんだ姿勢をとる。
曲は、ピアノトリオとオーケストラの音楽というか、どの楽器が主役かわからへん。
おまけにメロディーがバラバラな感じがする。
これは生半可なピアニストはやってられない!
ミロスラフは、ある意味凄いピアニストだ。
曲が終わって、ブラボー兄さんが大活躍したのだった!!

そしてトリは第一番を奥井さんが演奏した。
紫麻さんは、利休鼠にほんのり紫を加えたシックなドレスで現れた。

最初の一音が鳴り響いて震えが来た。
私はオートスイッチが搭載されてしまったのかもしれない。イメージ 8
書き忘れたが、ピアノはスタインウェイだった。
ようやく本領発揮だ。
指が鍵盤を叩いているのに音が聞こえなかった三番二番だったが、ようやく弱音も埋もれることなく聞こえるようになった。
というか、もともと音楽的に(楽譜的に、音響的に)埋もれない音の配置になっているのかもしれない。
チャイコフスキーは一曲目で完璧な作曲をしてしまい、あとはそれを越えようとして隘路に嵌ったのではないのか。
それはともかく、この演奏がこのとき限りで消えてしまったのは本当にもったいない演奏だった。

昨年のグリーグから格段の成長を感じたパフォーマンスだった。

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晩飯は、大学時代の弓道部の友人Iと御徒町で摂った。
大学を卒業して今まで会ってなかった。
45年ぶりだった。
彼は某自動車会社に勤務し、大半を中国で過ごした。
橋下徹が言うに「中国は(某国と違って・・私の付け加え)理屈が通る国だ」そうだが如何かと訊いてみた。
「人それぞれだ」と答えた。
一年生の時に同時に入部して途中で辞めたやつの名前が思い出せなかった。
Iは主将だったので、やっぱり考え方が私と違っていた。
凄いやつだった。

明日があるので、二時間あまりで別れた。
今度、いつ会えるだろうか。

ホテルでは、今朝早起きしたのに、なかなか寝付かれなかった。
寝て目が覚めたら、まだ一時間しか経ってなかった。