私も間違ったリード5Tへの理解

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イメージ 2リトアニアのリード社が開発したトーンアーム
5T

ターレスの定理を応用して、タンジェンシャル移動によるトラッキングエラーを無くした画期的なトーンアームである。
ミッハ・フーバ氏が発想したオリジナルターレストーンアームにつづくターレス定理トーンアームである。

うまいこと考えたな~、レーザーとPSDを上手いこと使うものだ!!
と、リニアモーターベース駆動を除いて、やられた感がいっぱいであった。


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この図面は、ホームページにあるのだが、なんで、どうして曲線のグラフをあえて掲載しているのか、意味が良く分からなかった。
カタログの説明は、こう書いてある。
アーム取り付寸法 (mm):    251
ラッキングエラー(°):    +/-0.005
有効質量(g):        10-16(アーム素材による)
適合カートリッジ重量(g):   5.5~19.5(カスタムで4~30gも可能)
高さ調整幅 (mm):       28~48高のプラッタとコンパチブル
高さ調整精度(mm/m):    +/-1
VTA調整精度(mm):    +/-0.2
アジマス調整(°):       +/-8


ラッキングエラー(°):±0.005 と書いてあるのに、トラッキングエラーらしい図面は、
5,4,3,2,1,0、-1、-2、-3、-4、-5
のY軸目盛数字が並んでいる。
????
あまり考えずに、流し読んでいた。
ターレス定理の応用図面が美しく感じていたからだ。
・・・・・・・・
ところが、
あのターレス定理応用図面は、不完全応用図面ではないかと
ふと思うことに成った。

A1B1、A2B2、A3B3
三本の緑線が引かれている。
これは所謂トーンアーム有効長である。
三本の緑線の長さは等しくなければ成らない。
もっと本数を増やして緑線を引いても、すべて同じ長さに成らなければ成らない。
勿論、ターンテーブル軸P1から引いた線も同じ長さに成る。

しかし、
これは、ターレス定理とは別物だ。
あれ!? ホンマに等しくなるの?と思ったのだった。
実際に、図面に定規を置いてみた。
ちがうじゃん!!

Absolute tracking error(MOA)
と書いてある。
調べてみると(MOA)は、角度の「分」である。

なるほど、図面と仕様は一致したのであった。

それはともかく、
リード 5Tトーンアームは、ターレス定理を応用したトーンアームであって、
トーンアーム支点を回転運動させてターレス定理に
近似動作をさせるシステム設計に成っていたのであった!

支点の回転半径は、色々数値計算した結果、
有効長をにらんで設定された数値、ということになる。

ああ、すっきりした!

《余談》
タイトルは、私のブログでよく読まれている記事
に因んでつけました。



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