リンソンデック LP12 (6)

イメージ 1木枠/プリンスにトッププレートを落とし込む時の
位置決めストッパー。
このストッパーの深さが揃ってなかったので
深い部分、[ にキッチンタオルを細く切って
貼り付けた。白く見える部分である。
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 2プラッター軸受けの底を写してみた。
細かいゴミのようなものが見えるが、底板の荒れである。単純な構成で、ただの一枚板でしかない。
他社製では、金属やプラスティックの円盤が沈められていることが多い。
 
この中を洗浄するにはいろいろな方法があるが、思い切ってメカ洗浄スプレーを大量噴射した。溶液の気化冷却作用のため結露が生じるのだが、ガスコンロで加熱蒸発させた。
 
指定オイルは高価なので、手持ちのエンジンオイル
シュープリーム:10W-40を注入した。
 
使用済みボトルの内側に残ったオイルを注いだ。
大した量ではないと思って最後の一滴まで入れたら
深さ70%くらいになっていた。
多すぎる!!!
 
イメージ 3スポイトで吸いだすことも良かろうが、どこに仕舞ったやら。ティッシュで吸い出すのも、繊維の侵入が嫌だ。
そこで溢れるのを覚悟で(メーカーの手順でも、少量溢れさせることになっている)軸受け周囲にキッチンタオルを巻いて、軸を挿入することにした。
 
なかなか沈み込まない。
これは精密加工のためと言うより、オイル皮膜のためである。
リンはスピンドルと軸受けのはめあい誤差が小さいというより、スピンドルの表面研磨の仕上げが良いという特徴がある。軸受けの当たりは樹脂製で、摺動ノイズを嫌った設計だ。
 
イメージ 4
一時間ほどで沈み込んだ後、溢れたオイルを除去するために引き抜いて(なかなか引き抜けない)、キッチンタオルで拭き取った。
 
予想外のところに流れていて手こずった。
完璧を期したいなら、もう一度分解しなくてはならない。
 
ところで、インナープラッターとスピンドルの勘合は、これも難物だった。プラッターをガスコンロで炙って、ちょっと熱くなったと思う程度になったらスピンドルを乗せてみた。一旦きつくなった後、すとんと入った。
やがて冷えてきたが締まらない!!スピンドルを回転させながら様子を見ていたのだが、30度くらいの遊び                                    が残る!瞬間接着剤を考えたが、一番きつくなる角度                                    まで回転させて、ここで冷却することにした。
 
インナープラッターごと引き抜いた時、スピンドルが抜けることはなかったので、これで良かろう^^
締結が甘いといえば甘い。
 
イメージ 5
ベルトを装填して、プラッターの回転を観察した。
立ち上がりは3回転で、こんなものだろう。
回転精度は、自作ストロボで見た。
若干遅い。
ストロボの一縞が4秒ほどの遅れである。
まあまあである。
オイルが硬いのかな?
一時間ほど回し続けたけど変化無し。
 
 
 
 
 
イメージ 6アウタープラッターを裏返しに乗せてやると
プーリーやベルトの挙動が観察できる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 7平ベルトによる駆動である。
平ベルトのプーリーは一般的に太鼓の胴のような形をしている。プーリーを回転させるとベルトは径の大きい部分に移動する力が生じて、外れ防止のフランジに頼らなくても良いのだ。
 
LP12は、プーリー径の変化を利用して、速度微調整をしている。写真を見ると、ベルトの下側が少し細くなっている。ベルトは上部の径が太くて一定になっている部分の境界に掛かっている。
モーターを少し傾けることによって、ベルトの掛かり具合を調節しているのだ。
これで、プラッターの回転速度の微調整が出来る。
 
頭が飛び出ているビスが見える。軸の反対側にも見える。
この二本のビスで、モーターの傾きを調節する。
1/2回転だけ、モーターをスピンドル側に傾けると、回転数がピタリと合った!