未来を走り続けた冨田勲の音世界
NHKFMの冨田勲追悼特番を聴いた。
DATとCDRで録音した。
2012年の11月に放送した番組を再編集して、
新たに縁の人のメッセージを加えた構成だった。
こんなことを話した。
裏方のこと(技術的なことや仕組み)などは、オーディエンスには分からない方がいい。
そうは思っているけど、どこかには裏方のめんどくささを分かってくれたら嬉しいなという
そうは思っているけど、どこかには裏方のめんどくささを分かってくれたら嬉しいなという
気持ちがある。
その最大の理解者が冨田先生だった。
その最大の理解者が冨田先生だった。
◇
◇
最後の一ヶ月ぐらいは、ほんとに頻繁にお会いさせていただいて、外で打ち合わせした最後の
ときなんですけど、そのときに、その打ち合わせに初めて参加いただいた振り付けの方が居て
、その話を克明にメモしていて、それが僕らにとっては結構さいごの記録みたいになっている
んですが、チョット読むと、
不思議なコーラスが聴こえてくる
音がゼロ
聞こえない音
宇宙
明るくなり太陽が顔を出す
糸川博士
行ったら居た
(そのあとに)
大した意味なんて無いんだよ
◇
◇
先生はいろいろ言ったあとに、必ず「大した意味なんて無いんだよ」とか「ホントはどっちで
もいいんだよ」とかおっしゃっていた。
作り込みの極地を行っていた先生なのに、どっちでもいいというのはものすごく重みがあって、
作り込みの極地を行っていた先生なのに、どっちでもいいというのはものすごく重みがあって、
人としてのステージが違うんじゃないかと思った。
まさか、ことぶき光氏の話に糸川さんが出るとは思わなかったので、
思わず声を上げた。
この、メモを取った時期は「イーハトーヴ交響曲」の準備段階の時期なので、
その時点で糸川英夫氏のことを冨田さんが話していたことになる。
冨田さんは、「イーハトーヴ交響曲」を制作中にもかかわらず、
次作の構想が芽生えていたのだろう。
世界初演の後で、次は糸川先生に関する作品を・・、と仰っていたが、
スタッフと話す中にも、そのことがちらちらと漏れていたと思われる。
ところで、上のメモなんだけど、これは新作「ドクター・コッペリウス」のスケッチではないだろうか!?
「イーハトーヴ交響曲」には、上のようなシーンは無い。
番組のプロデューサーが要請して読み上げたメモじゃないかと勘ぐるくらいの
いったい、これは、なんだ!!
「ドクター・コッペリウス」は、
糸川さんが宇宙を旅して、ある場所にたどり着く話かもしれないと
思っていた。
しかし、たどり着いたところに糸川さんが居たってことは、
旅する人は、冨田さん本人かもしれない。