レーザーターンテーブル PSD音声検出

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なにかとネタにしているレーザーターンテーブル
いまからおよそ40年前に開発されて、現在、世界でただ一社「エルプ」が製造販売している、半ばまぼろしのLP非接触音声検出再生機。

以前の記事で、音声出力が振幅比例出力なのか、速度比例出力なのか、どちらなんだろうということを書いた。
私はてっきり振幅比例型だとばかり思っていたが、あちこちにRIAAイコライザーを通さないといけないと書いてある。

ん、速度比例なの??

それで、左の写真のデザインを行ったオールド&ニューさんに訊いてみた。
昨日、返事をいただいた。
速度比例型だと仰った。
説明文は、こちらの記事とほぼ同じだった。イメージ 5
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説明で分かりにくいのが、S字を縦に引き伸ばしてと言う下りであった。
多分、最初に言った御仁の表現力が凄かった名残だろう^^;)。
そこで、無い頭を絞って、分かりやすく解説するしだいである。

先ずは、位置検出器の構造を説明する。

ニュートリノ検出のカミオカンデ光増倍管で有名な浜松ホトニクスのPSD。


P,I,Nの三層から成っていて、N層に電極N、P層の両端に検出端子A,Bがある。
図のフィルターは、説明には関係なかった・・・。

さて、
P層は、抵抗体として働く。
光がP層の中央に当たると、電極A,Bまでの距離が等しいので、A,Bの電圧は等しい(差がゼロ)。







光が電極Aに近づくと、入射点からAまでの距離が小さくなる。反対にBまでの距離は長くなる。
距離に応じて抵抗値が変わるので、電極Aの方が電極Bより電圧が高くなり、A,Bの差が生じる。







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光が電極Bに近づくと、逆に成る。

光が中心に近いところで変化すると、電圧差は小さい。
光が左右一杯に振れると、電圧差は大きい。







イメージ 7イメージ 8レコードの再生を考える。

無音溝に光線を当てると垂直に反射してPSDに当たる。このPSDに当たる位置をPSD中央に設定する。

PSDからは信号は出ない。






低音が録音された音壁に光を当てると、音壁の曲がりに応じて反射光がPSDに当たる。イメージ 9
反射光の動きはゆっくり、且つ中心近くになる。
中心近くになるのは、低音は音壁が低くカティングされているからだ。
(逆RIAA特性)




高音が録音された音壁に光が当たると、反射光はPSDの広範囲に、且つ、激しく動く。
音壁の波が低ければ、反射光は中心付近に当たるが、録音の時に高音を強調している(逆RIAA特性)ので、相対的にこうなるのだ。
↑ちょっと怪しい。
高音は、カッティングレベルが低くても、波の斜面は急峻なので、反射光の扇の要は広がるのだ。

つまり、カッティングレベルが同じなら、
低音に対しては、出力は低く、高音に対しては出力が高くなる。

つまり、速度比例型特性になるから、RIAAイコライザーを通すと、平坦な周波数特性が得られる!!



というわけで、
ELPが製品化している
レーザーターンテーブルを最高に活かす専用フォノイコライザー
LCR型フォノイコライザー 【eLPE-1】

は、説明文がわけわかんないよ~~^^;)。
本体改造が前提なんだろうか?